電池についてのページです。
LED フラッシュライトに使う電池について、考えてみました。
エレキは不得意なので、電池の内部抵抗などに話が至るとギブアップですが、少しでも参考になる事が有ればと思い、資料を少しずつ集め、掲載していく予定です。
■ 汎用充電器( K&S のKS CHARGER DX PRO )での充電 2004.11.28
===========2004.12.10 追加========
ご注意とお願い:Li-ion 電池の生セルは扱いが難しいため推奨できません。
なぜなら、性能の良い昇圧回路などの電子回路を併用して使用した場合、電池の過放電限度(2.4V などと言われています)を超えても気が付かず電池にダメージを与える可能性が高いからです。
通常の保護回路入り Li-ion 電池(J.S. Burly's で販売している Pila 168S/A や JSB-123 など)は、過放電限界と見なす電圧にまで放電した場合、安全回路の働きで電池がシャットダウンするように設計されています。しかし、生セルの場合はこのようなチェック回路が無いため過放電のリスクが常に付きまといます。
このため、自己責任で生セルを使用すると覚悟を決めた場合は、使用中にテスターで電圧変化を頻繁に確認するなどの必要があります。
しかし、そのように手間と正しい理解のための努力があるものの、正しく使えば経済的にフラッシュライトを楽しむことが出来ることも事実です。このページでの生セルの扱いは、上記のようなリスクとさらに未知のリスクがある事を十分にご理解頂いた上で下記の説明をご覧下さい。
なお、下記の説明文にて安全に充電できるという表記は誤解を招くと考え、今回取り消し編集いたしました。
===========2004.12.10 追加 ここまで====
Li-ion の生セル(保護回路の入っていない電池)を充電を安全に行うため、K&S のKS CHARGER DX PRO という充電器を購入しました。先日起きた CPF での事故もあり、特に生セルを安全に扱うための方法の一つとしてここにご紹介いたします。
この充電器は電源と電池ホルダーが無いため、それらは自分で用意します。今回、電源は安定化電源を使い、電池ホルダーは以下のように自作しました。
ご注意:電池の充放電は扱いや操作によっては危険を伴う場合があります。特に保護回路の無いリチウムイオン( Li-ion )電池は破裂など重大な事故の原因となることがありますので、取り扱いは自己責任で充分安全を確認した上で行ってください。
●充電器の構成
充電器:
本システムのメイン部品です。Li-ion の生セルを安全に充電出来ます。

電源:
KS CHARGER DX PRO には電源が無いので 11v から 15V の外部電源が必要となります。12V 出力のAC アダプターで良さそうですが、安定化電源を持っているので、それを使うことにしました。

電池ホルダー:
自作しました

電池ホルダーは以下のように作りました。
使用材料
・0.5mm 銅板
・バークランプ
・コード
です。
他に工具として
・ハサミ
・プライヤー
・ハンダ付け用具 など
を使用しました。
銅板をハサミで小さく切り、プライヤーで折り曲げて、ミニクランプの端子に被せました。

●充電の状況
保護回路の入っていないセルを写真のように充電することが出来ます。

電池サイズに関係なく充電することが出来ます。

写真:左からR123x2、R123、17670

写真:左から不明なLi-ion セル(18670)、CR-V3 の中身(14430?)
■ リチウムイオン ( Li-Ion ) 電池の保管方法 2007.3.3
- リチウムイオン ( Li-Ion ) 電池の保管について T さんから情報を頂きました。
「リチウムイオン電池は、満充電のまま保管すると寿命が縮まる」と言われ、満充電のままの保管は避けた方が良いことが分りました。
T さんからは、< 使い切った状態で保管すると自然放電による電圧低下でプロテクト機能が働いてしまい二度と充電できなくなる恐れもあるので、デジカメメーカーではLi-ion充電池の保管の際には使い切った状態で保管し「使わなくても半年に一度充電して使い切ってまた保管」を推奨しています。> との情報を頂きました。
情報をありがとうございました。
■ 単三型大容量ニッケル水素電池の充電方法情報 2006.11.1
- 2700mAh といった大容量のニッケル水素電池が急速充電器と相性の悪い件 2006.11.1
以前購入した 2700mAh など容量の大きい単三型ニッケル水素電池を急速充電しところ、あまり上手く充電出来なかったのですが、一部の情報によると急速充電ではなく0.1C(容量の1/10の電流)以下で充電すると良いとのことでした。
そこで、私の場合は上の KS CHARGER DX PRO で充電電流を 0.2A にとって充電したところ上手く充電が出来ました。
以下の参考情報のように 2300mAh 以上のニッケル水素電池は急速充電では充電し難いようです。
参考情報:
・ニッケル水素電池の容量アップの問題点について
ttp://www.aki-den.jp/nhb.html
ttp://akizukidenshi.com/images/org/denchi.jpg
■ 先日からのリチウム電池の追加情報と安全性についての私見 2006.7.8
- BatteryStation 社製電池の件 2006.7.8
BatteryStation 社製電池の件は、以下の様子です。
- Pro Light Japan (PLJ)さんでは、BatteryStation 社製電池の返品(返金)を受け付けています。
- BatteryStation にて、本日現在 CR123A の販売は行っていますが、単三リチウム電池はリストにありません。これが単なる欠品によるものか別の理由かは不明です。
- PLJさんの調査によると、BatteryStation では破裂はCR123A 単三型リチウム電池それぞれ百万個に何個かのレベルとの連絡が有ったそうです。
- リチウム電池に本来想定(表示の容量と同じ値:例−−1400mAh など)以上の放電は(電流が流れる)ことは好ましくないことが知られています。注:CR123 の容量が公開されていないことが多いようですが、1000 から 1400mAh 程度と思われます。
- 高温下(100℃)での保存は好ましくないことが知られています。
以下の実力の話はイルミナムの想像です
- 上記2点の放電と保存温度のそれぞれの耐久性は、おそらくバラツキが存在し、電池の個体差によって実力が異なると想像します。(電池容量は製造上でのバラツキがかなり有るとも言われています、このことから減圧弁のような機械部品を除くと内部の性能バラツキはかなり有ると考えられます)
しかし、今回の一連のケースでは原因を特定する情報が無いので、特定の電池が何らかの物理的な欠陥による危険性が有るか否かは不明のままです。
しかし、一つの仮説として何らかの原因で電池の温度が上昇し(電池外部からの熱か電池内部の熱かは不明)事故に至ったとも考えられますので、改めて私なりに電池を使用する際の注意点を以下に書き出します。(リチウム電池のみに限らず全ての電池でも同様だと思われます)
- LEDの発熱、回路の発熱のみならず環境温度も含め、ライトが熱い状態で放置しない
- 放電電流は1C(公称容量が 1400mAh であれば、電池から流れる電流が 1400mA ということ )以上になるような大電流が流れるMODは行わない(電子回路からLEDへ流れる電流の目安は 1000mA 程度でしょうか−− CR123A で使用の場合)
なお、MOD 製品については、作成者の指定を守ってご使用ください。
- 電池がショートしないように気を付ける(私の知人は、電池が太くて入らないため電池の絶縁被覆を剥がして入れたことでショートしたことがありました)
- 電池容量の異なる電池をミックスして使わない(使った電池と新品電池を混ぜて使わない、また新品同士でもメーカーが異なる電池は電圧や容量が違うおそれがあるので混ぜて使わない)
- 電池の電圧が公称値よりかなり高い事があるので回路の耐久性にマッチしているかを確認する。
過去に、ARC LLC(倒産以前)で販売した CR123A 電池(公称3V)の電圧が3.5Vあったり、最近では、Energizer AA リチウム電池(公称1.5V)が 1.8V以上ある、などの例があります。
使用するライトの回路の耐久性を確認しておかないと上記のような単三電池を2本使うと実質3.6Vとなり回路によっては壊れますが、壊れる直前まで回路が異常発熱する場合があり、その熱で電池がダメージを受けることも考えられます。
これから夏を迎え、夜でも30℃を超える日が来ます。涼しい時期には問題が出なかった高出力のライトなどは同じ連続点灯を行うと気温が上がっている分内部の回路や電池の温度も確実にその分の温度が高くなると言われています(気温が20℃上がれば内部も20℃上がると考えて良いそうです)。
このことは、内部が涼しい時に80度まで上がっていたライトは、気温が10℃上がれば90℃となり、この温度ではLEDや回路は何とか耐えても電池の固体差によっては耐え切れないで膨張するものが出てくることは有り得ない話しではありません。
また、私の実験でも、Luxeon III を167x50x5tのアルミ板に6個貼り付けて木の板の上に置き 並列で 5.6A 駆動(@933mA)したとき、室温24度の状態でアルミ板のLED貼付け側面中央部が 5.5秒 で100℃になった経験があります。
このような発熱は、パワーLEDで遊んでいる人でないとあまり実感しないことですが、パワーLEDの発熱は桁違いに大きいので、ライトなど使用機器の温度、入れる電池の電圧などを十分に注意して使用すべきだと思います。
また、BatteryStation の単三型電池は堂々と大きく 1.5V と書いてありますが、オキシライド電池なみに 1.7V以上あります(私の手持ちのもの)。この辺りは、表示に問題が有ると言われても仕方ないでしょう。(ちなみにオキシライド電池は公称電圧1.5V初期電圧1.7Vと電池に書かれています)
======== ここまで、2006.7.8 追記
- 緊急のお知らせ!! 2006.7.3
Silver さんからの情報で、昨晩 (2006.7.2) SilverAA に同梱の BatteryStation 社製単三リチウム電池と同じ電池を電子楽器にて使用中に破裂事故が有ったそうです。このため、BatteryStation 社製単三リチウム電池の使用を停止して欲しい旨のご連絡を頂きました。
先日 BatteryStation 社製 CR123 リチウム電池の破裂事故が CPF に報告された、という状況と考え合わせまして、当方では一部のライトにて BatteryStation 社製リチウム電池の写真を掲載するなどこれら電池のご紹介を行なっておりますが、当分の間安全性が確認できるまで BatteryStation 社製リチウム電池のご使用はお控え頂く方が安全であると考えここに掲載いたしました。
なお、SilverAA を Silver さんより購入されている方には直接連絡が行っているそうですので、この掲載を見ての Silver さんへの直接のお問合せはご遠慮ください。
今後、情報が入りましたらここに掲載を予定しています。宜しくお願いいたします。 上記に情報追加いたしました。
この「緊急のお知らせ!!」は、2006.7.3 にイルミナムのホームページ(表紙ページ)に記載したものです。内容を一部手直し、ここに移動掲載いたしました。
■ 先日 CPF にUPされたリチウム電池破裂事故 について 2006.6.18
PLJ さんの掲示板の情報から10日ほど前に CPF にリチウム電池の破裂事故の話が出ていましたので、遅まきながらリンクを辿ってページを見に行きました。
ROAR of the Pelican (CR123 Explosion during use, firsthand account)
(CandlePowerForums > General Flashlight > General Flashlight Discussion)
その内容を翻訳ソフトでナナメ読みすると、ペリカンのM6(フィラメント)にバッテリーステーションの CR123A 電池を入れて20分連続使用していたことろテールスイッチのゴムのところからシュという音と煙が出てバーンと音がして、驚いてライトを落したところ2回目の破裂が起きて前面レンズが割れ飛びそのガラスで裸足の踵を切り出血する事態となった、というものらしい。特に2回目の破裂の時には火が吹き出るのを目撃したようだ。
なお、この件についてバッテリーステーションの Kevin さんはペリカンでの特有の現象ではないと言っているようです。
原因は不明ですが、何らかの理由で電池が加熱しガス(水素)が噴出してそこに火が点いた、ということのようで、電池と言うものは万全だと思ってはいけないことを教えてくれた事故ではないかと思います。
電池は取り扱いを正しく(ライトが対応している電池の種類で極性・サイズを間違えない)というのは勿論ですが、様子がおかしかったら(熱くなる、音がする、ライトが急に暗くなる、いつもと違うなど)ただちに使用を止めて電池を出して点検するという用心深さを持って使う必要があることを心したいと思います。
■ 先日 CPF にUPされた Li-ion 事故 について 2004.11.24
21日、CPF で KevinL さんが zzzzzzzzzzzz...... (最初は Lithium ion explodes, I'm nearly hit というタイトル名)で保護回路なしの Li-ion 電池での事故の話題をUPされました。
Li-ion 電池の使用はイルミナムが普段推奨している事柄のため、CPF は英文で読みきれていないかもしれませんが(誤解があるかもしれませんが)、安全に関する問題なので、あえて取り上げ以下に事故の概要と私なりの考察を行いました。
起きたこと:
過放電し(と考えた)電圧が極端に下がった(0.56V)と極性反転してしまった(-0.15V) Li-ion 電池を改造した充電器を使い充電したところ、極性反転してしまった方の電池が破裂(green-yellow flash and bang)した模様です。・・・なお、これは電池の破裂ではなく充電器の事故ではないかという意見もあり、詳しくは不明です。何れにしても閃光と音を伴う事故が起きたと考えました。
問題点:
@Li-ion 電池は過放電デッドラインの2.4V(CPF では2.5V と言っているようです)を大きく下回ったものは内部でショートしている可能性もあり、特に極性反転してしまったような電池は充電を避けるべきモノ(破棄しかない)と考えられます。このような電池を充電してしまったことが第一の問題点ではないでしょうか。
AKevinL さんは、専用充電器のままでは満充電にはならないと考え、充電電圧を高くする改造をしていたようです。このため、本来なら安全(本当に安全かは不明です)な充電方法でなかったことが第二の問題点だったと思われます。
参考1:
保護回路無しの電池の場合、充電器が満充電にならない程度低い電圧で充電しているようです。これは、@3V 機器に入れて使う時、満充電時の電圧(4.2V程度)が高すぎるため、あえて容量が一杯にならない不完全な状態であっても充電式という利点を生かし、低い電圧状態で止めてしまおうと考ているらしいことA保護回路が無いことでの万一の安全を考えているらしいこと。の2点の理由が類推されています。
事故の原因:
今回は、ダメージを受けて本来であれば充電するべきで無く捨てるべき電池を、するべきで無い改造を施した充電器で充電したと言う「するべきで無い事」2つが重なって起きたように考えられます。
なぜ電池がダメージを負ったのか:
このニュースで、最も重要でおそらく見落しがちな情報として、Surefire C2 にLi-ion 2本入れ P91 を点灯させているという使用状況に着目しました。フィラメントのバルブは点灯開始の冷えた状態では電流が定常状態の何倍も流れる(5倍とか10倍とか言われているようです)ことが知られています。この突入電流に Li-ion は弱いと言われています。これは、「ロックアウトしていなかったが、その状態で今まで電池は放電したことが無い、それなのに放電していた・・・」といったような記載が有ったので、推奨されないフィラメントバルブにLi-ion 電池を使い、電池がダメージを負ったのではないかと推測されます。
このことから、Li-ion 電池は用途や扱い(廃棄するか充電するかも含め)にとても神経質で扱いを間違えると危険の有るモノであることが再確認されました。
このため、ご注意として:
@Li-ion は電池と専用充電器の特定されたセットで使い、性能が不十分と思っても充電器の改造をしてはいけない。( Pila はPila 専用充電器で使い、Pila 用充電器は、Pila 以外の電池の充電に使ってはいけない。)
ALi-ion 用でないフィラメント式バルブには使ってはいけない。(Li-ion で使用することを考慮しているフラメントバルブ以外のフィラメントバルブで使ってはいけない)
B保護回路無しのLi-ion 電池(生セル)はLi-ion の充電を安全に行える考慮したもの(例えば充電前に内部ショートをチェックする回路が入っているLi-ion 用汎用充電器など)でなければ満充電を期待してはいけない。
といった注意を払う必要があると感じました。
イルミナムのページで Li-ion に関心を持って頂いた方々は、安全に使ってこそメリットがありますので、どうぞ、上記ご注意をお守り頂き、楽しいフラッシュライト照射を行って下さい。
■ 円筒形のリチウムイオン電池 2004.2.24
CR123A の太さに近い充電可能なリチウムイオン電池を入手しましたので、テストレポートのようなことをやってみました。
フィラメント式のフラッシュライトは、専用のバルブが使えるモノしか使用できません。また、このページでの説明は、全てLED での使用を前提としています。
●使用したのは、Pila というブランドのものです。
充電器と電池2種類 : 一度に2本までを1本づつ独立して充電できます。168S を充電する場合は、スペーサーを回して抜き取ります。

168S (1400mAh) : CR123A 2本 で、168S x 1本 とほぼ同じ、太さはCR123A より僅かに太い、電圧の関係が明確なLED と回路の場合、使用出来る可能性が高いです。太いため完全な互換ではありません、電池の入らないフラッシュライトもあります。

150S (1000mAh) : CR123A 3本 で、150S x 2本 より少し長い、太さはCR123A より僅かに太い、Surefire M3 + KL2 では長過ぎて使えませんでした。(2004.4.29 ・・・KL2 のマイナス接点とスイッチ側接点の両方で接触不良を起こすためでした)。

専用充電器の裏側のシールです。

電池、充電器とも、wolf-eyes のものととてもよく似ています。wolf-eyes での品番は、S でなく B (17mm径のもの)となっています。

●CR123A x 2本 = 168S で使えそうなフラッシュライト
Surefire e2e + KL1 ・・・ ok
Surefire L4 ・・・・・・ ok 2004.4.29 追加
Pelican M6 LED MOD ・・・ ok
INOVA X5 ・・・ NG (電池が入らない)
TnC 5w ・・・ NG (電池が入らない)
●CR123A x 4本 = 168S x 2 で使えそうなフラシュライト
Surefire L6 + A19 + 追加接点バネ ・・・ ok 2004.4.29 追加

M3+KL2 とL6 は150Sx2 を入れた写真です。これでは電池が長過ぎてテールキャップが取り付きません。L6 はM3 より幾分改善されています。
L6+A19 は、KL6 側のマイナス接点に導通用のバネ(写真に写っているもの)を追加することで、168S x 2 で使えるようになりました、しかしデザイン的に???です。
●CR123A x 2本 = 168S で使った場合のランタイム
- Surefire e2e + KL1

- Pelican M6 LED MOD 5w(SE) + Badboy700

- Pelican M6 LED MOD LuxIII + Downboy1000 (約4w)

Surefire e2e + KL1 と Pelican M6 LED MOD 5w(SE) + Badboy700 の照度がスパっと切れているのは、電池の安全回路が働きシャットダウンしたものと思われます。
いずれも、公称3.7V に対し、約4.2V から 2.1V まで電池電圧が変化しています。
(以下、2004.4.29 追加 ):
約4.2V から 2.1V まで電池電圧が変化することは、Li-ion 電圧が、Luxeon 1w や LuxeonIII(3w から4w )のVf(点灯する電圧)が 低いLED では微妙な問題を含んでいます。
Luxeon V (5w) のようなVf の6V 以上のLED や M ランクなど高いVf のLED の場合は、電子回路がLED に対し低い電圧から昇圧するだけでの動作となりますので、昇圧型の電子回路(Badboy など)を使うことで、電池の電圧変化に比較的影響されにくい状態でLED を光らせることが出来そうです(それでも電池電圧が大きく下がると電子回路の昇圧が追いつかなくなることがあるようです)。
しかし、Luxeon 1w や LuxeonIII(3w から4w )は、低い電圧で点灯するVf ランク品(Hランク = 3.03 から 3.27V など)の場合、電池電圧が高すぎるように思えます。(これは、このようなランク品LED を接続し、4.2V Li-ion電池をつないでの実測が出来ていないので想像です・・・電池の内部抵抗の話につながるので、現時点ではパスします)
このため、Luxeon 1w やLuxeonIII でLi-ion 電池を使う場合は、明るい時間が短くても良いと割り切って降圧方電子回路を使う(上のPelican M6 LED MOD LuxIII + Downboy1000 (約4w)がそれです)か、surefire KL1 やKL3 のように昇降圧回路(電池電圧が高くても低くても適正に使える回路)での使用が無難だと思われます。
余談ですが、Badboy をCR123Ax2=6V で1wLED など低いVf 品の駆動に使用すると、Badboy がものすごく発熱し比較的短時間で回路が壊れます。Li-ion の公称3.7V 程度ではそうはならないのでは?とも思われますが、現時点での情報が少ないためと自分でも実験できる余裕がないため、念のため避けておいた方が良さそうです。CPF では Badboy でLuxeonIII をLi-ion で使って問題ないといった発言が有りますが、使用しているLED のVf が不明だったり、Li-ion が満充電だったのかなども不明なため、私は、現時点では様子見の状態です。
しかしそう言いながらも、Luxeon 1w やLuxeonIII で一般的に敬遠される傾向のある高いVf 品をLi-ion + Badboy で使う方法を試して見たいと考えています。経済面と高い照度が期待できるからです。この方法で上のKL1 のように電池のシャットダウンまで照度を維持出来るのではないかと思っています。狙いは、LuxIII(Vf M ランク品) + Badboy1000 でのPelican MOD です。LuxIII は明るさS ランクですが部品が有るので、時間が出来たらトライしてみたいと思います。
なお、上のPelican M6 のMOD(改造) に使ったDownboy は、Vf 以上の電池電圧は、Vfに降圧し、Vf 以下の電池電圧の時は、電池電圧そのまま(すなわちダイレクトドライブ)となる回路です。また、同じサンドイッチショップの部品では、 Wizard が昇降圧回路ですが、流れる電流が少ない仕様しか売っていないので、私のように明るさを求める場合では、この回路は力不足だと思っています。
■ 電池の放電特性 2004.1.23
電池は、一般的に電気を使うと電池の電圧が下がって来ます。しかし、電池の種類によって、その下がり方が違うようです。
トランジスタ技術1999年12月号の205ページに記載された、単三形電池の放電特性が、とても参考になりますので、以下に示します。 QC出版様の許可を得て転載いたしました。
ここで、示す電池の種類は以下のとおりです。
・FR6:1.5v 単三形リチウム電池
・LR6:アルカリ乾電池
・Ni-MH:ニッケル水素電池
放電は、1000mA の定電流で消費しています。電圧を掛けると W になるので、ここでは、1.4w 位から 0.9w と、1w LED を使った時と似ている状態だと思います。
最初の数分で、ガックりと電圧が下がることもわかりました。これは、照度データの変化と良くにています。コンバータボードが入力電圧(電池電圧)に影響されると、こうなるのかもしれません。いずれにしても、放電の最初の数分は、多くの照度データが電圧の変化と良く似たグラフとなっています。
アルカリ電池は、ぐんぐんと電圧が下がるので、アルカリ電池を主に使う場合のコンバータボードは、入力電圧が下がっても LED に上手く電流を流せるような優秀なものでなくてはいけないだろうと想像できます。しかし、ニッケル水素やリチウム電池は、電池側がある程度電圧を維持しているので、コンバータボ−ドは楽に働きそうです。
今流行りのダイレクトドライブは、放電が進むと LED への入力電圧が下がり暗くなるので、アルカリ電池の場合は、点灯後どんどんと暗くなりそうなことがわかります。一方、ニッケル水素電池やリチウム電池は、電圧の低下が緩慢なので、LED の明るさも緩慢に下がるのではないでしょうか。このことから、ダイレクトドライブに適しているのは、ニッケル水素電池かリチウム電池だと思われます。
しかし、アルカリ乾電池がこんなに電圧が下がるとは知りませんでした。
2007.3.3 リチウムイオン ( Li-Ion ) 電池の保管方法を追加
2006.11.1 単三型大容量ニッケル水素電池の充電方法情報を追加
2006.7.8 リチウム電池の追加情報と安全性についての私見を追加
2006.6.18 リチウム電池破裂事故の情報を追加
2004.12.10 Li-ion 生セルのご注意追加
2004.11.28 汎用充電器を追加
2004.1.23 作成
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